コロナ対策を政争の具にしてはならない

投稿日:2020年3月4日

全世界的にコロナの感染が広がっています。日本では、検査の絶対数が少ないこともありまだ爆発的な増加の傾向は見られませんが、潜在的な脅威は不透明ですが、油断は許されません。感染力の強さを考えると、このまま何の対策も取らないと感染者数は急速に増加することは間違いありません。その為、集団感染の可能性の高い学校を臨時休校することは止むを得ない方法ではないかと思います。

学校の臨時休校に対して、野党からは多くの重要な指摘もありますが、結論的に時期尚早との姿勢は、コロナ対策が政権批判の為の政争の具となろうとしているという不安があります。また、マスコミが、臨時休校に伴う保護者の戸惑いや、受け入れ側となる学童保育や保育所の混乱だけを大きく報道することによって、臨時休校をすることの重要性が視聴者に十分に届けられていません。

そのようなメッセージを聞いた子どもたちは、学校はまだ危険ではない、仲間と共に過ごすことは問題がないと、解釈をしてしまう可能性があります。現に、休校となった初日から東京の繁華街に中高生が繰り出し、買い物をしたりカラオケ店に向かう姿が報道されていました。

  子どもたちに休校の意図を正しく伝え、彼らが行動を自粛することが、彼ら自身の健康を守るのみならず、彼らの自粛を通して家族や大人たちへの感染を予防することに大きく貢献することを理解させれば、ルールを守ろうとする健全な判断力を発揮してくれます。子どもたちには、素直で、正直で、十分な正義感があります。彼らの力を信じましょう。

「いや、中高生になると、校則やマナーを意識して破る子も多いんじゃないですか」と反論される方もあるかも知れません。その通りです。校則やマナーは、彼らが納得できないから守らないのです。或いは、理解はしていても、親や学校、大人への反発心から、ルールを破り、自己を主張しようとしているのです。

今回は、自分たちが自粛することが、社会の一員として或いは、高齢者や基礎疾患を持たれている人々を守るためのルールなんだと伝えれば、ほとんどの子どもたちはルールを守ります。

カラオケ店の中には、利害を度外視して、中高生の入店をお断りすると表明しているところもあります。マスコミは、そのようなお店こそ紹介すべきではないでしょうか。出歩いている中高生へインタビューをしている局がありました。「学校は臨時休校のはずですが」と、遠慮がちに聞き、「大丈夫です。若いからコロナ怖くないです」といった声を、平気で報道をしていました。局に理念は存在しないのかと憤りを感じました。

今こそ、CMを流すほどの頻度で、この感染拡大を抑制するために、子どもも含めて私たちが留意すべきことを、丁寧に、分かり易く、前向きに、希望をもって取り組めるようなメッセージを、特に政治家やマスコミは、発信しつづけなければならないと考えます。

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