アンガーマネージメントという言葉を聞いたことがありますか?アンガーは、「怒り」、
マネージメントは「管理」といった意味ですから、「怒りの(感情の)管理」とでも訳すことができます。最近、人々が怒りの感情を抑えきれなくなって、大声を上げるなどのトラブルが多発していることから、関心がもたれるようになりました。
そもそも「怒る」ことにどのような効果があるのでしょうか。
- 自分の意見や考えを強く主張できる。②必死さや真剣さを伝えることができる。③相手の反撃を抑制できる。④相手の譲歩を引き出す可能性が高くなる。⑤自分に有利な結果を導く。⑦ストレスを解消できる等々。
しかし、逆効果も忘れてはならないでしょう。1 感情的な言動に信頼や信用を失う。2 相手も自身も傷つく。3 恨みを買う。4 時には猛反撃に会う。5 後味が悪い等々。
効果と逆効果を天秤にかければ、「怒る」ことの方が、損のように思います。それ故、感情的にならずに「怒り」を鎮めるアンガーマネージメントが注目されているのではないでしょうか。
「怒り」の多くは、自分の感情に支配されて、相手の感情を思い図らないために起きています。特に、中高年の「怒り」の背景には、自身が軽んじられていると感じているケースが多くあります。注文した料理が届かない、順番をとばされた、席を譲ってくれない、案内が行き届いていない、話を聞いていない、無視している等々。
つまり、自尊感情が低下していると、「怒り」の感情が起こり易いと考えられます。しかし、自尊感情の低下で「諦め」や「失望」「無関心」「無表情」「逃避」「自信喪失」「自己否定」ではなく、怒りにエネルギーを転嫁しているのは、まだ望みがあるのかも知れません。
アンガーマネージメントは、怒りを抑圧することではありません。怒っている姿を思い浮かべれば分かるように、「怒り」には爆発するようなエネルギーが潜んでいます。そのエネルギーを、「怒り」ではなく生産性のある事柄に転嫁することではないでしょうか。
「怒り」狂っている人をみていると、感情は休む暇なく最高潮を維持しています。汲めども尽きない熱量をだしています。顔は紅潮し、身体中に力が充満しています。これが、自身の内面に向けられ、仕事に直結すれば素晴らしい結果に結びつくのではないでしょうか。
「怒り」を覚えたら、その対象を人ではなく、自分の仕事や課題への挑戦のエネルギーにしてみませんか。人生が180度転換して、思わぬ成果に結びつくと信じます。
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