かつて「20の扉」というラジオ番組がありました。これは、1947~1960年までにNHKラジオ第一放送で放送されたラジオ番組の番組名です。団塊の世代から50代くらいの方でしたら良くご存じだと思います。解答者が次々と質問(扉を開ける)をし、最後の質問(20番目の扉を開く)までに、正答を答えるというものです。扉の数は制限されていますので、すべての扉を開くまでに解答をしなければなりません。1つ1つの扉、即ち1つ1つの質問が適切になされないと解答には至りません。
私は、別稿で10のサインや10のヒントについて書きました。これは、いじめや不登校、発達障害など、一朝一夕では解決できない問題も、一つ一つの課題に丁寧に対応していくことを重ねることが大切だと思うからです。謂わば10の扉を開いていくことだと考えます。
10のサインが見つかれば、それが何を意味しているのかを的確にとらえ、決して口にはしない、そのこどもの内面を察することが必要です。「どうしたの?」と、質問してもこころの扉は開かれません。寄り添い、見守り、安全安心の環境を整えて、初めて重たいこころの扉が開かれることを、私たちは忘れてはなりません。
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