ひきこもりの実態が見えない。
8050問題と称されるように、ひきこもりの背景には、高度経済成長期を経験した親の存在も大きい。
大手ハウスメーカによる調査では、日本全体の持ち家数は3280万戸余りで、持ち家率は61.2%(2018年)となっている。60歳代以上の年代では、持ち家率は80%を超えている。
つまり、様々な理由から、ひきこもりとなってしまった人々の親世代では、多くが持ち家であり、家庭の中で、ひきこもることが可能な状況であったといえる。
地域に新築住宅が増えると同時に、旧来からの地域社会のコミュニティーが崩れていき、隣近所の付き合い方に変化がおこり、次第に互いの家族の結びつきが薄れて行った。昔らなら、ひきこもりが始まると、隣近所も気付いて声を掛け合うこともできたかもしれないが、問題がどんどん内在化して、ひきこもりが見えなくなった。
本人や家族の苦悩は、人知れずの状況に成って行った。
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